浮さんの
浮かぶような歌声が
流れるひととき

浮さんの
浮かぶような歌声が
流れるひととき

2019.10.18

浮さんとお茶のやさしい関係性

「浮」と書いて「ブイ」と読む。浮かぶように軽やかながら芯の通った歌声が心地よい、注目の女性シンガーソングライターだ。ソロでの活動を始めたのはまだ1年前という初々しさを残しながら、アコースティックギター弾き語りのパフォーマンスには、空間をゆったりと満たすような存在感が備わっている。東京を中心に活動を広げる浮さんを、今回は遥かに空が広がる茶園へとお招きした。

2019年6月1〜2日に開催された日比谷音楽祭、「伊藤園 新緑ピクニックスタンド」でフィーチャーされた『繋ぎ目』(作詞・作曲:浮)


 浮さんとしての活動について教えてください。

本格的にひとりで活動を始めたのは1年前です。その少し前からフォークミュージックに興味を持っていて、ギター一本で人前に出ることに憧れを持っていました。あとは、自分の気持ちを整理するために表現をはじめたという感覚です。

 今回は静岡県の豊好園の見晴台で歌っていただきました。そのときの感覚はいかがでしたか。

見晴台で歌ったときは、もちろん緊張もしましたが、目を瞑ると自分が広い空間の真ん中に浮いているような気分になりました。

 お名前も「浮」という字ですしね。

街中にいても、人混みの中の自分は少し浮いた存在に思えるときがありますが、自然の中ではより強く、上下左右から自然が自分に寄り添ってきている感覚があって、鳥の声や木のざわめきと一緒に歌おうとしていました。

 みんなすごく心地よく聴いていました。今回は茶園にお越しいただきましたが、お茶も色々と飲まれるそうですね。

お茶に関わる仕事をしている友人が数人いて、色々なお茶を飲ませてもらいました。やはりお茶を飲むだけで少し心が落ち着きます。生姜が効いているお茶が特に好きです。ライブの前は喉にいい生姜のお茶をよく飲んでいます。気分によって種類は変えていくのですが、歌う前や緊張する場面では必ず温かいお茶を飲みます。

 浮さんの曲や演奏もとても落ち着くので、そういったお茶の飲み方とリンクしますね。

最近、そのお茶に関わる仕事をしている友人と、お茶を淹れて愉しむ時間に聴く音楽というテーマでコンテンツを作ったり、お茶と音楽を一緒に楽しめるアルバムを作ったりしたいねという話をしていました。彼女は青山のFarmer’s Marketで「Tea For Peace」というイベントを運営しているのですが、お茶への愛が本当に大きくて、そんな人が自分の音楽にまで手を伸ばしてくれることが嬉しかったです。お茶を飲む時間は静かなイメージがありますが、その静けさを邪魔しない、自然のような音楽ができたら、きっとうまく融合できると思います。

 今回感じていただいたことも新しい活動の刺激になれば嬉しいです。最後に、今後の予定を教えてください

10月にはアルバムが発売予定なので、完成したらそのアルバムを持って旅をしようと思っています。まずは沖縄に行きます。そこでまた新たに曲をレコーディングして、数ヶ月後に東京に帰ってくる予定です。

風の動きを肌に感じつつ、自然の中に溶け込みながら浮かび上がる浮さんの歌声に心が穏やかになるのを感じられるひとときだった。心地よくお茶を楽しみ、二つの文化の融合の可能性にも興味を持つ彼女の表現の広がりにぜひ注目してみてほしい。

【浮(ブイ)】シンガーソングライター米山ミサのソロプロジェクトとして2018年から都内を中心に活動。楽しいことも悲しいことも全部つつみこんで、前向きな気持ちでうたっている。

Photo: Shingo Wakagi Text: Yoshiki Tatezaki

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