• 長田佳子さんに教えてもらうお菓子とお茶
    季節のジャムを使ったヴィクトリアケーキ<後編・レシピ>

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    長田佳子さんに教えてもらうお菓子とお茶
    季節のジャムを使ったヴィクトリアケーキ<前編>

    菓子研究家として、自著のレシピ本や料理教室などを通じてお菓子づくりの魅力を伝える長田佳子さん。2021年4月には東京から山梨県甲州市に居を移し、活動の幅をますます広げている。今回は甲州市の新しいアトリエを訪れ、お茶に合う…

    2022.03.01 INTERVIEW茶と食

    菓子研究家・長田佳子さんが愛飲する日本の紅茶に合う、イチゴジャムをはさんだヴィクトリアサンドイッチケーキをつくっていただいた。今回は、ご家庭でもつくれるレシピをご紹介。

    見た目が豪華なので難しそうに感じるヴィクトリアケーキ。編集チームも実際にレシピに沿ってつくってみたところ、意外にも簡単に、そして上手に焼き上がりました! 食べてみると本当にお茶が飲みたくなる味わい。ぜひお試しください。

    ヴィクトリアサンドイッチケーキのレシピ

    【材料(12〜16cmのセルクル型1個分)】
    バター 120g
    きび砂糖 90g
    塩 1g
    卵 2個
    薄力粉 130g
    ベーキングパウダー 4g
    蜂蜜 15g
    牛乳 25ml
    ————
    生クリーム 45ml
    きび砂糖 2g
    イチゴジャム 適量
    粉糖 適量
    ————

    【下準備】

    • バターを常温に戻し柔らかくしておく
    • 湯煎で全卵を人肌に温めておく
    • 湯煎で蜂蜜と牛乳をあたためておく
    • 型に紙を敷き、オーブンを170度に予熱しておく

    【作り方】

    ① バターにきび砂糖と塩を入れ白っぽくなるまで電動ホイッパーでしっかり立てる。

    ② ①に卵を少しずつ加えながらさらによくかき混ぜる。

    ③ ②に薄力粉とベーキングパウダーをふるい入れ、ゴムベラでに変えて混ぜ、蜂蜜と牛乳を加えて、フチからすくいながら空気を含ませるように大きく混ぜる。

    ④ クッキングシートをしいた型に流し入れて、170度のオーブンで35〜40分を目安に焼く。

    ⑤ 生地が完全に冷めたら2枚にスライスし、イチゴジャムを塗り、ホイップした生クリームを塗ったら上から生地をのせ、粉糖をふって完成。

    つくってみて感じたのが、下準備にある素材の温めが重要なこと。バターを柔らかくしておくことでホイッパーで立てやすくなり、素材が分離せずにきれいに混ざり、生地が上手にできる。

    つくるコツを聞くと、「とにかくバターを立てることですね。想像するよりもしっかりと立てて、空気をたくさん含んだ中に材料を加えていくとふわっと仕上がって、二日目、三日目も味がちゃんと馴染んでいきます」と長田さん。

    みっしり満ちたスポンジは軽やかな甘さ。イチゴジャムの甘酸っぱさと、生クリームの甘味。このおいしさは文字では伝え尽くせないので、ぜひつくって味わってみていただきたい。すると、きっと「お茶が合う!」とも感じてもらえるはず。

    「私は、お茶とお菓子があったら、お茶の方がすごく重要。お茶がおいしくなかったら、がっかりしませんか? お茶を生業にされている方に頼まれてお菓子をつくるとき、わたしはいつもお茶にお供させてもらっているという感覚でつくるんです。美味しいお茶であればあるほど、やる気が出ます。わたしにとってお茶の風味や淹れ方はとても重要なものです」

    長田さんにはもう一品、玄米茶に合うクッキーを教えてもらったので、後日公開の記事もお楽しみに。

    長田佳子|Kako Osada
    菓子研究家。フランス菓子店、オーガニックレストラン等で10年勤務ののち、2015年に「foodremedies(フードレメディ)」を立ち上げる。お菓子づくりのレッスン(現在はオンラインが中心)や、各地の食材を活かした商品開発などを行う。レメディには“癒し”や“治療する”という意味があり、ハーブやスパイスなどを組み合わせながら体にも心にも嬉しいお菓子づくりが人気を集める。
    foodremedies.jp
    instagram.com/foodremedies.caco

    Photo: Hatta Masaharu
    Text: Yoshiki Tatezaki

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